切れ痔は女性に多く、男性:女性=1:5位です。
切れ痔には硬い便の排出により肛門上皮が切れてできる急性裂肛と、急性裂肛が再発を繰り返し肛門括約筋の緊張が加わって慢性の経過をとる慢性裂肛とがあります。慢性裂肛には、肛門ポリープや、肛門皮膚の腫れを伴うこともあります。 |
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裂肛の症状
排便時、排便後の激痛と出血です。切れ痔ができやすい肛門上皮は痛みを感じる知覚神経が非常に発達しているからです。排便後の痛みは30分〜2時間、ひどいときには半日も続く場合があります。排便時の激痛に対する恐怖のため排便を我慢してさらに便が硬くなり、次の排便時の痛みが増し、切れ痔が悪化するという悪循環に陥ります。
また、切れ痔が長年経過するとおしりが狭くなって便が出にくくなったり
(肛門狭窄)、切れ痔の部分から感染を起こして
痔瘻を併発したりします。
乳幼児の裂肛
幼児でも、便秘のため切れ痔になることがあります。便秘がちな子で、排便後、紙に付くような出血がある子はたいていは切れ痔ができています。多くは肛門の後ろ(背中側)にあり、おしりを広げるようにすると縦長の小さい傷として見えます。
便秘を和らげる飲み薬と、肛門への軟膏塗布で治療します。また、切れ痔の部分を排便の度にキレイに洗うと早く良くなります。
野菜嫌いで偏食の子が多いので、食生活を改善することも必要です。