直腸肛門痛
直腸肛門痛とは、肛門や直腸の周囲に痛みを感じる状態です。 肛門に明らかな傷や腫れがない場合でも、痛みが続いたり、くり返し起こったりすることがあります。
痛みの感じ方は人によってさまざまで、 長時間座ると痛い、肛門の奥が重く痛い、夜間に突然痛くなるなどの症状がみられることがあります。
肛門の痛みは、痔核、裂肛、肛門周囲膿瘍、痔瘻、大腸や直腸の病気などで起こることもあります。 強い痛み、腫れ、発熱、出血、しこりを伴う場合は、自己判断せず早めにご相談ください。
直腸肛門痛の主な症状
| 長時間座ると痛い | 座っている時間が長くなると、肛門や直腸の奥に痛みや違和感を感じることがあります。 |
|---|---|
| 肛門の鈍痛 | 肛門の奥が重い、押されるように痛い、はっきりしない痛みが続くことがあります。 |
| 突然の痛み | 夜間などに、急に肛門の痛みが出ることがあります。 短時間でおさまる場合もありますが、くり返すことがあります。 |
| 便通異常を伴う | 便秘、下痢、過敏性腸症候群などを伴う場合があります。 便通の乱れが痛みを悪化させることもあります。 |
直腸肛門痛の原因として考えられること
直腸肛門痛では、肛門を支配する神経の知覚異常や、 肛門周囲の筋肉の緊張が関係していると考えられています。 また、便通異常や腰椎の病気が関係している場合もあります。

| 神経の知覚異常 | 肛門を支配する神経が過敏になり、痛みとして感じやすくなることがあります。 |
|---|---|
| 肛門周囲の筋肉の緊張 | 肛門挙筋など、肛門周囲の筋肉が過度に緊張することで痛みが起こることがあります。 |
| 便通異常 | 過敏性腸症候群、便秘、下痢などを伴う場合は、便通の治療も大切です。 |
| 下剤の影響 | 刺激性の下剤を使用している場合、症状が悪化しやすいことがあります。 使用中のお薬がある方は、診察時にお知らせください。 |
| 腰椎の病気 | 腰椎椎間板ヘルニアなど、腰の病気が痛みに関係していることがあります。 腰痛や足のしびれを伴う場合は、整形外科での確認が必要になることもあります。 |
診察・検査について
肛門の痛みがある場合、まずは裂肛、痔核、肛門周囲膿瘍、痔瘻など、 痛みの原因となる病気がないかを確認します。 症状の出方、痛む時間帯、座位との関係、便通の状態、使用中のお薬なども確認します。
| 痛みの出方 | いつ痛むか、どのくらい続くか、座ると悪化するか、夜間に起こるかなどを確認します。 |
|---|---|
| 肛門の状態 | 裂肛、痔核、腫れ、膿、しこりなど、痛みの原因となる病気がないかを確認します。 |
| 便通の状態 | 便秘、下痢、残便感、下剤の使用状況などを確認します。 |
| 腰痛・しびれ | 腰椎の病気が関係することもあるため、腰痛や足のしびれの有無も確認します。 |
直腸肛門痛の治療
直腸肛門痛は、決定的な治療法が確立されている病気ではなく、 症状の程度や背景に応じて、生活習慣の調整、便通の改善、内服治療などを組み合わせて治療します。
| 便通の調整 | 便秘や下痢、過敏性腸症候群を伴う場合は、便通を整える治療を行います。 刺激性下剤を使用している場合は、薬の見直しを検討することがあります。 |
|---|---|
| 体を温める | 温めると楽になることがあります。 シャワーだけで済ませている方は、入浴で体を温めることも一つの方法です。 |
| 適度な運動 | 適度な運動により、症状の改善が期待できる場合があります。 無理のない範囲で継続することが大切です。 |
| 内服治療 | 筋肉のけいれんを和らげる薬、痛みの感じ方を調整する薬などを、 症状に応じて組み合わせて使用することがあります。 |
| 神経ブロック | 内服薬で十分に改善しない場合、神経ブロック注射を検討することがあります。 |
| 専門治療 | 症状が強く、通常の治療で改善が難しい場合は、ペインクリニックでの治療が必要になることがあります。 |
直腸肛門痛では、一般的な鎮痛薬や痔の軟膏だけでは十分な効果が得られにくいことがあります。 症状や原因を確認しながら、治療方法を調整していくことが大切です。
日常生活で気をつけること
- 便秘や下痢を放置せず、便通を整える
- 刺激性下剤を自己判断で長く使い続けない
- 長時間座り続ける場合は、途中で立ち上がる
- シャワーだけで済ませず、入浴で体を温める
- 無理のない範囲で体を動かす
- 腰痛や足のしびれがある場合は、腰椎の病気も確認する
当院の直腸肛門痛診療について
当院では、肛門の痛みについて、まず原因となる肛門疾患がないかを確認します。 そのうえで、神経の痛み、肛門周囲の筋肉の緊張、便通異常、腰椎疾患の可能性などを考慮しながら、 患者さんの症状に合わせた治療を検討します。
診療で大切にしていること
- 肛門の痛みの原因となる病気がないかを確認します。
- 便秘、下痢、過敏性腸症候群など、便通異常の有無を確認します。
- 神経の痛みや肛門周囲の筋肉の緊張も考慮して治療を検討します。
- 必要に応じて、整形外科やペインクリニックなど専門診療との連携も検討します。
受診の目安
次のような症状がある方は、一度ご相談ください。
- 肛門や直腸の奥の痛みが続いている
- 長時間座ると肛門の痛みが強くなる
- 夜間に突然、肛門が痛くなることがある
- 痔の薬を使っても痛みが改善しない
- 便秘や下痢を伴っている
- 腰痛や足のしびれを伴っている
- 出血、腫れ、発熱、しこりを伴っている
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