香川県高松市で120年以上続く大腸肛門科病院 医療法人和光会 前田病院

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大腸憩室

大腸憩室とは、大腸の壁の一部が外側へ袋状にふくらんだ状態です。 憩室がある状態を大腸憩室症と呼びます。

大腸憩室は、症状がないまま経過することも多く、 大腸内視鏡検査やCT検査などで偶然見つかることがあります。 一方で、憩室に炎症が起こる「憩室炎」や、憩室から出血する「憩室出血」を起こすことがあります。

強い腹痛、発熱、血便、大量の出血がある場合は、 憩室炎や憩室出血などの可能性があります。 症状が強い場合は、早めに受診してください。

大腸憩室の主な症状

大腸憩室でみられる主な症状
無症状 症状がなく、大腸内視鏡検査やCT検査などで偶然見つかることがあります。
腹痛 憩室に炎症が起こると、腹痛を伴うことがあります。 痛みの場所は憩室の部位や炎症の程度によって異なります。
下痢・便通異常 下痢、便秘、排便しづらさなどの便通異常を伴うことがあります。
発熱 憩室炎では、腹痛とともに発熱を伴うことがあります。
血便 憩室から出血すると、血便や肛門からの出血として気づくことがあります。 出血量が多い場合もあります。

憩室炎と憩室出血

大腸憩室そのものは、症状がなければ治療が不要なこともあります。 しかし、憩室に炎症が起こると憩室炎となり、腹痛や発熱の原因になります。 また、憩室から出血すると憩室出血となり、血便や多量の出血を起こすことがあります。

大腸憩室で注意が必要な合併症
憩室炎 憩室に炎症が起こった状態です。 腹痛、発熱、吐き気、便通異常などを伴うことがあります。 炎症が強い場合は入院治療が必要になることがあります。
憩室出血 憩室から出血する状態です。 突然の血便や、肛門からの出血として気づくことがあります。 出血量が多い場合は入院治療や内視鏡治療を検討します。
再発 憩室炎や憩室出血は、繰り返すことがあります。 再発を繰り返す場合は、治療方針を検討します。

血便は、憩室出血だけでなく、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患、痔などでも起こります。 「痔だろう」と自己判断せず、出血の原因を確認することが大切です。

大腸憩室の原因

大腸憩室は、大腸の内圧が高くなり、 腸の壁の弱い部分が外側へふくらむことでできると考えられています。 年齢とともに増える傾向があります。

大腸憩室と関係しやすい要因
腸管内圧の上昇 便秘や強いいきみなどにより大腸の内圧が高くなると、 腸の壁の弱い部分が袋状にふくらみやすくなります。
腸の壁の弱さ 腸の壁の強度が内圧に負けることで、憩室ができると考えられています。
加齢 年齢とともに憩室は増えやすくなります。 高齢の方では、検査で偶然見つかることも少なくありません。
便通の乱れ 便秘や便通の乱れがある場合は、腸に負担がかかりやすくなります。

診察・検査について

大腸憩室が疑われる場合は、腹痛、発熱、血便、便通異常の有無を確認します。 症状や状態に応じて、血液検査、CT検査、大腸内視鏡検査などを行います。

大腸憩室で行う主な検査
血液検査 炎症の程度、貧血の有無、出血の影響などを確認します。
CT検査 腹痛や発熱がある場合、憩室炎の有無や炎症の範囲を確認するために行うことがあります。
大腸内視鏡検査 大腸の粘膜を観察し、憩室の有無、出血部位、大腸ポリープや大腸がんなど他の病気がないかを確認します。 炎症が強い時期には、状態をみながら実施時期を判断します。
便検査 血便や下痢がある場合、必要に応じて感染や出血の有無を確認します。

大腸憩室の治療

症状のない大腸憩室は、治療が不要なことがあります。 一方で、憩室炎や憩室出血を起こした場合は、症状の程度に応じた治療が必要です。

大腸憩室の主な治療
経過観察 症状がない場合は、特別な治療を行わず経過を見ることがあります。 便秘を避け、腸に負担をかけにくい生活を心がけます。
憩室炎の治療 腹痛や発熱など炎症がある場合は、食事制限、抗菌薬、点滴などを検討します。 炎症が強い場合は入院治療が必要になることがあります。
憩室出血の治療 出血量が多い場合は、入院して全身状態を確認しながら治療します。 必要に応じて大腸内視鏡による止血処置などを検討します。
手術 炎症や出血を繰り返す場合、炎症が重い場合、合併症を伴う場合は、 手術を検討することがあります。

憩室炎や憩室出血では、症状の程度によって外来治療でよい場合と、 入院治療が必要な場合があります。 強い腹痛、発熱、多量の血便がある場合は早めに受診してください。

日常生活で気をつけること

  • 便秘を放置せず、便通を整える
  • 強くいきむ習慣を避ける
  • 腹痛や発熱があるときは無理をしない
  • 血便があった場合は、出血量や回数を確認して受診する
  • 自己判断で下痢止めや痛み止めを使い続けない
  • 検査で憩室を指摘された方は、腹痛や血便が出たときに医師へ伝える

当院の大腸憩室診療について

当院では、腹痛、発熱、血便、便通異常などの症状を確認し、 大腸憩室、憩室炎、憩室出血の可能性を検討します。 必要に応じて、血液検査、CT検査、大腸内視鏡検査などを行います。

憩室炎や憩室出血の程度によっては、入院治療や専門医療機関との連携が必要になる場合があります。 また、血便の原因として大腸ポリープや大腸がんなどが隠れていないかを確認することも大切です。

診療で大切にしていること

  • 腹痛、発熱、血便、便通異常の有無を確認します。
  • 憩室炎か憩室出血か、症状の出方を確認します。
  • 大腸内視鏡検査などで、大腸ポリープや大腸がんなど他の病気も確認します。
  • 症状の程度に応じて、外来治療、入院治療、専門医療機関との連携を検討します。

受診の目安

次のような症状がある方は、一度ご相談ください。

  • 腹痛が続いている
  • 腹痛に発熱を伴っている
  • 下痢や便秘など便通異常が続いている
  • 血便がある
  • 肛門から多量に出血した
  • 大腸内視鏡検査などで大腸憩室を指摘された
  • 憩室炎や憩室出血を繰り返している

強い腹痛や発熱、多量の血便がある場合は、入院治療が必要になることがあります。 症状が強い場合は、早めに医療機関を受診してください。

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