香川県高松市で120年以上続く大腸肛門科病院 医療法人和光会 前田病院

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毛巣洞

毛巣洞とは、皮膚の下に入り込んだ毛に細菌が繁殖し、 腫れや痛み、膿がたまるなどの症状を起こす病気です。

多くは、尾てい骨から仙骨付近のおしりの割れ目に沿った部分にできます。 一度膿がたまると、切開して膿を出しても、後日再び腫れたり膿がたまったりすることがあります。

毛巣洞の様子

毛巣洞は、膿を出す処置だけでは根本的な治療にならないことがあります。 腫れや痛みをくり返す場合は、病変を取り除く手術を検討します。

毛巣洞の主な症状

毛巣洞でみられる主な症状
腫れ 尾てい骨から仙骨付近のおしりの割れ目に、腫れやふくらみが出ることがあります。
痛み 膿がたまると痛みが強くなり、座ると痛い、歩くと響くなどの症状が出ることがあります。
膿が出る 皮膚に小さな穴ができ、そこから膿や血の混じった分泌物が出ることがあります。
再発をくり返す 一度よくなったように見えても、同じ場所が再び腫れたり、膿がたまったりすることがあります。

毛巣洞の原因

毛巣洞は、皮膚の下に毛が入り込み、そこに細菌が繁殖することで起こると考えられています。 おしりの割れ目は、毛や汗、摩擦の影響を受けやすく、炎症を起こしやすい場所です。

毛巣洞と関係しやすい要因
毛の入り込み 皮膚の下に毛が入り込み、そこに細菌が繁殖して炎症や膿のたまりを起こします。
できやすい場所 多くは、尾てい骨から仙骨付近のおしりの割れ目の中央部に発生します。
体質・毛の量 毛が多い方、汗をかきやすい方、長時間座ることが多い方では起こりやすいことがあります。
細菌感染 炎症が強くなると、皮膚の下に膿がたまり、痛みや腫れが強くなります。

毛巣洞と似た病気

おしりの腫れや膿は、毛巣洞だけでなく、肛門周囲膿瘍、痔瘻、膿皮症などでも起こることがあります。 特に肛門に近い場所の腫れや膿は、痔瘻との区別が必要になることがあります。

「おしりに膿がたまっている」「何度も同じ場所が腫れる」という場合は、 毛巣洞以外の病気が隠れていることもあります。 自己判断せず、診察で原因を確認することが大切です。

診察・検査について

診察では、腫れや膿の場所、皮膚の穴の有無、炎症の範囲、肛門との位置関係などを確認します。 必要に応じて、痔瘻や膿皮症などとの区別も行います。

診察で確認すること
腫れの場所 尾てい骨から仙骨付近の正中部にあるか、肛門に近い場所にあるかを確認します。
膿の有無 膿がたまっている場合は、痛みや炎症の程度を確認します。
皮膚の穴 小さな穴や膿の出口があるかを確認します。
再発の状況 同じ場所で腫れや膿をくり返しているか、過去に切開排膿を受けたことがあるかを確認します。

毛巣洞の治療

毛巣洞の治療は、膿がたまっている急性期の対応と、 再発を防ぐための根治治療に分けて考えます。

毛巣洞の主な治療
切開排膿 膿がたまって痛みや腫れが強い場合は、切開して膿を出します。 痛みや炎症を落ち着かせるための応急処置です。
根治手術 再発を防ぐためには、感染している袋や病変を取り除く手術を検討します。 毛巣洞を完全に治すための治療です。
創の閉じ方 創が小さい場合は縫合閉鎖することがあります。 創が大きい場合は、縫合せずに肉が盛り上がって治るのを待つことがあります。
再発予防 手術後も、創の状態を確認しながら通院します。 毛の処理や清潔の保持など、再発を防ぐための生活上の注意も大切です。

手術について

根治手術では、感染している袋や病変を取り除きます。 病変の大きさや炎症の程度によって、創を縫い閉じる場合と、開放したまま治していく場合があります。

病変の範囲を確認

腫れや膿の出口、皮膚の下にある病変の範囲を確認します。

毛巣洞の病変範囲を確認するイメージ図

感染している袋を取り除く

感染している袋や炎症を起こしている組織を、必要な範囲で切除します。

毛巣洞の感染している袋を取り除くイメージ図

創の状態に合わせて治す

創が小さい場合は縫合閉鎖し、創が大きい場合は縫合せずに自然に肉が盛り上がって治るのを待つことがあります。

毛巣洞手術後の創を治すイメージ図

当院の毛巣洞診療について

当院では、毛巣洞の腫れや膿の状態を確認し、急性期には切開排膿を行います。 ただし、切開排膿だけでは再発をくり返すことがあるため、 病変の状態に応じて根治手術を検討します。

診療で大切にしていること

  • 腫れや膿の場所、炎症の範囲を確認します。
  • 肛門周囲膿瘍、痔瘻、膿皮症など、似た病気との区別を行います。
  • 急性期には痛みや炎症を落ち着かせるため、切開排膿を検討します。
  • 再発をくり返す場合は、根治手術の必要性を検討します。

受診の目安

次のような症状がある方は、一度ご相談ください。

  • 尾てい骨から仙骨付近が腫れている
  • おしりの割れ目に痛みやしこりがある
  • 同じ場所から膿や血が出る
  • 腫れや痛みをくり返している
  • 座ると痛い、歩くと響く
  • 以前に切開排膿を受けたが、また腫れてきた
  • 毛巣洞か痔瘻か分からず心配している

強い痛み、腫れ、発熱、膿が出るなどの症状がある場合は、 膿がたまっている可能性があります。 我慢せず、早めに受診してください。

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